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AIコーディングCLI比較 2026 — Codex CLI・Claude Code・Cursor・Cline・Grok Buildほか9ツールの選び方

Toolsbase編集部
AIコーディングCLICodex CLIClaude Codeターミナル比較

2026年7月現在、ターミナルで動くAIコーディングエージェント(AIコーディングCLI)は、主要なものだけで9ツールあります。この記事では Codex CLI / Claude Code / Cursor CLI / Antigravity CLI / Grok Build / Cline / Aider / Crush / Factory Droid を、料金・対応モデル・エディタ連携・MCP対応・自律実行制御の5観点で比較します。

当サイトはこのうち8ツールについて、計928項目の検証済みコマンドリファレンスを継続的にメンテナンスしています。コマンドや機能に関する記述はその実データを、料金・モデルは各ツールの公式情報(2026年7月18日時点)を情報源にしています。

当サイトは特定ベンダーとの利害関係を持たない独立サイトです。個々のコマンドの詳細は、記事末尾にまとめた各リファレンスページを参照してください。

1. 比較の観点

ツールごとに思想の差が出るのは、次の5点です。

  • 料金と無料枠: サブスクリプション前提か、APIキーの従量課金(BYOK: Bring Your Own Key)か、ツール自体は無料か
  • 対応モデル: 自社モデル専用か、複数プロバイダのモデルを切り替えられるか、ローカルLLMを使えるか
  • エディタ/IDE連携: ターミナル専用か、IDE拡張や設定共有で行き来できるか
  • MCP対応: Model Context Protocol でDB・ブラウザ・社内ツール等に接続を広げられるか
  • 自律実行と承認制御: どこまで自動で実行させ、サンドボックスや承認モードでどう歯止めをかけるか

2. 9ツール早見表

まず提供元・提供形態・料金の整理から。価格はいずれもUSD・月額です。

ツール 提供元 提供形態 料金の目安
Codex CLI OpenAI OSS(Apache-2.0) ChatGPT Go $8 / Plus $20 / Pro $100〜。API従量も可
Claude Code Anthropic プロプライエタリ Pro $20 / Max $100・$200。API従量も可(無料枠なし)
Cursor CLI Anysphere プロプライエタリ Hobby無料(制限付き)/ Pro $20 / Pro+ $60 / Ultra $200
Antigravity CLI Google クローズドソース Individual $0(プレビュー)/ Google AI Pro $19.99 / Ultra $100・$200
Grok Build xAI(現SpaceXAI) ソース公開(Apache-2.0) SuperGrok $30 または X Premium+ $40。API従量も可
Cline Cline Bot OSS(Apache 2.0) ツール無料 + BYOK従量。定額ClinePass $9.99は任意
Aider Aider-AI OSS(Apache-2.0) ツール無料 + BYOK従量
Crush Charmbracelet FSL-1.1-MIT(2年後にMIT化) ツール無料 + BYOK従量
Factory Droid Factory プロプライエタリ Pro $20 / Plus $100 / Max $200(無料枠なし)。BYOK可

次に機能面。対応モデルは2026年7月時点の代表例です。

ツール 対応モデル IDE/エディタ連携 MCP 自律実行の制御
Codex CLI OpenAI中心(既定 gpt-5.6-sol)。互換エンドポイント設定可 公式IDE拡張(VS Code / Cursor / Windsurf) サンドボックス3モード × 承認ポリシー
Claude Code Claude専用(Fable 5 / Opus 4.8 / Sonnet 5 / Haiku 4.5) VS Code / JetBrains / デスクトップ パーミッションモード + OSサンドボックス
Cursor CLI マルチ(GPT-5.6 Sol / Opus 4.8 / Gemini 3.1 Pro / Composer 2.5等) Cursor IDEと一体(設定・MCP共有) Run Modes 3種
Antigravity CLI 8種を自動選択(既定 Gemini 3.5 Flash。Claude / GPT-OSSも) Antigravity IDEと同一ハーネス 権限プリセット4種
Grok Build Grok系(既定 grok-4.5)。カスタムエンドポイント可 ACP対応(公式IDE拡張なし) permission_mode 4種 + サンドボックスプロファイル5種
Cline マルチBYOK + オープン系定額(GLM / DeepSeek等) VS Code / JetBrains / ACP Plan/Actモード + 自動承認設定
Aider マルチ18+(ローカルLLM可) --watch-files で任意エディタと連携 チャットモード + --yes-always
Crush マルチ15+ + ローカルLLM ターミナルTUI専用(LSP統合) 許可リスト + --yolo
Factory Droid マルチ(Claude / GPT / Gemini / Droid Core) VS Code / JetBrains / Zed 自律レベル3段階 + 組織側クランプ

3. 各ツールの特徴

Codex CLI(OpenAI)

OpenAI直系のCLIで、コード自体はOSS(Apache-2.0)。既定モデルは2026年7月に世代交代したgpt-5.6-solです。特徴は自律度の制御をサンドボックス(read-only / workspace-write / danger-full-access)と承認ポリシー(-a, --ask-for-approval)の二軸で組み合わせる設計で、CI向けの codex exec も揃います。MCPは codex mcp add で登録し、公式IDE拡張(VS Code / Cursor / Windsurf)とは config.toml を共有。料金はChatGPTプランに含まれ、APIキー従量でも使えます。無料アカウントでの利用は限定的なので、実用はPlus以上が前提です。

Codex CLI 全64コマンド一覧(v0.144.5・64項目)

Claude Code(Anthropic)

Anthropic製のプロプライエタリCLIで、モデルはClaude専用(Fable 5 / Opus 4.8 / Sonnet 5 / Haiku 4.5。Bedrock / Vertex AI経由でも可)。当サイトのリファレンスは246項目と9ツール中最多で、スラッシュコマンド104・CLIフラグ98・ショートカット44という内訳が機能の厚さを物語ります。フック・サブエージェント・Agent Skillsといった拡張機構、パーミッションモードとOSレベルサンドボックスの組み合わせが強み。VS Code / JetBrains拡張やデスクトップ版と同一体験で行き来できます。無料枠はなく、Pro / MaxプランまたはAPI従量で利用します。

Claude Codeコマンド一覧(v2.1.212・246項目)

Cursor CLI(Anysphere)

Cursor IDEのエージェントをそのままターミナルに持ち出すCLIです。IDEと mcp.json・設定を共有し、CIやGitHub Actionsでも同じエージェントを動かせます。モデルはGPT-5.6 Sol / Opus 4.8 / Gemini 3.1 Pro / Grok 4.5 / 自社Composer 2.5などのマルチプロバイダ構成で、自動選択(Auto)が既定。自律制御はAuto-review(許可リスト→サンドボックス→分類器の3段フィルタ)/ Allowlist / Run EverythingのRun Modes 3種です。「IDEはCursor、ターミナルにも同じエージェントが欲しい」という人の第一候補です。

Cursorショートカット・コマンド一覧(95項目)

Antigravity CLI(agy・Google)

Gemini CLIの後継としてGoogle I/O 2026で発表され、旧Gemini CLIは2026年6月18日に個人向け提供を終了しました。Antigravity IDE / デスクトップと同一エージェントハーネスのTUI版で、設定・認証を共有します。面白いのはモデル構成で、既定のGemini 3.5 Flash(自動選択)に加えてClaude Sonnet 4.6 / Opus 4.6やGPT-OSS 120Bも選べる8種構成。承認は権限プリセット4種(request-review / proceed-in-sandbox / always-proceed / strict)で切り替えます。Individual $0のプレビュー枠があり、上限拡大はGoogle AI Pro / Ultra。なおGemini APIキーでの従量利用には対応していません。移行手順はGemini CLI→Antigravity CLI移行ガイドにまとめています。

Antigravity CLI(agy)コマンド一覧(v1.1.0・105項目)

Grok Build(xAI)

xAI(2026年7月にSpaceXAIへ改称)公式のRust製CLIで、バイナリ名は grok。既定モデルは2026年7月リリースのgrok-4.5です。後発だけあって制御系が整理されており、permission_mode 4種 + サンドボックスプロファイル5種 + Planモードという構成。ACP(Agent Client Protocol)対応でZed等のエディタにも組み込めます(公式IDE拡張はなし)。リポジトリはApache-2.0ですが実態はモノレポからのミラー公開(外部PR不受理)です。料金はSuperGrokまたはX Premium+のサブスク、APIキー従量も可能です。

Grok Build コマンド一覧(v0.2.101・108項目)

Cline

VS Code拡張として人気を集めたOSS(Apache 2.0)エージェントのターミナル版で、2026年2月のCline CLI 2.0からCLI単体で使えるようになりました。ツール本体は無料で、モデルはOpenAI / Anthropic / Google / OpenRouter等へのBYOK従量が基本。オープン系モデル定額のClinePass($9.99)は任意です。Plan/Actモードの切り替え、操作種別ごとの自動承認設定(--auto-approve)、MCP Marketplaceが特徴で、ACP経由でZed / Neovim等からも使えます。IDE拡張の資産をターミナルとCIに広げたい人に向きます。

Cline CLI コマンド一覧(Cline CLI 2.0・74項目)

Aider

ターミナルAIペアプログラミングの古参OSS(Apache-2.0)。Git統合(既定で自動コミット)と、ソースコード内のAIコメントを監視する --watch-files によるエディタ非依存の連携が持ち味で、対応プロバイダは18+、ローカルLLMも使えます。一方でMCPにはネイティブ非対応(2026年7月時点。今回比較した9ツール中唯一)で、リリースも2026年2月のv0.86.2以降止まっており更新ペースは鈍化しています。確立された既存ワークフローを軽量に回したい人向けです。

Aider 全77コマンド一覧(v0.86.x・77項目)

Crush(Charmbracelet)

ターミナルUIライブラリで知られるCharm製の、ターミナル専用エージェントです。ライセンスはFSL-1.1-MIT(公開2年後にMITへ自動転換)。対応プロバイダは**9ツール中最多クラスの15+**で、Ollama / LM Studio等のローカルLLMやOpenAI・Anthropic互換のカスタムAPIも設定でき、LSP統合でコード理解を補強します。承認は許可リスト(allowed_tools)+ --yolo のシンプル構成。2026年に入ってから週2〜3回ペースでリリースが続いており、現在最も開発が活発な部類です(GitHub 26.6k stars)。

Factory Droid

エンタープライズ寄りのプロプライエタリCLIです。最大の特徴は統制機能で、自律レベル3段階(low / medium / high)を組織側の maxAutonomyLevel でクランプでき、コマンドの許可リスト / 拒否リストも組み合わせられます。計画ファーストのSpecモード、マルチエージェントのミッションモードも搭載。モデルはClaude / GPT / Geminiに加えてオープン系のDroid Coreを持つマルチ構成です。無料枠はなくPro以上のサブスク(BYOK可)で、チーム導入の統制要件が厳しい現場に向きます。

Factory Droid CLI 全159コマンド一覧(v0.173.0・159項目)

4. 用途別の選び方

状況 第一候補 理由
会社や個人でChatGPT / Claude / Google AIを契約済み Codex CLI / Claude Code / Antigravity CLI 追加費用なしで契約プランの能力をそのまま使える
サブスクを増やさずAPIキー従量で使いたい Cline / Aider / Crush ツール無料 + BYOK。Codex CLI・Claude CodeもAPI従量に対応
1つのCLIで複数プロバイダのモデルを切り替えたい Cursor CLI / Factory Droid / Antigravity CLI / Crush マルチプロバイダ構成が前提の設計
ローカルLLMで完結させたい Crush / Aider Ollama / LM Studio等に対応。Codex CLIも互換エンドポイント設定で可
IDEとターミナルを同じ設定で行き来したい Cursor CLI / Codex CLI / Claude Code / Antigravity CLI IDE拡張・同一ハーネス・設定共有がある
組織ポリシーで自律度を統制したい Factory Droid / Claude Code / Grok Build 組織側クランプ・Team/Enterprise管理・強制設定に対応
Gemini CLIから移行したい Antigravity CLI 公式後継。移行ガイド参照

迷ったら、いま払っているサブスクに付いてくるものから試すのが失敗しません。CLIの操作体系はどのツールも「対話TUI + スラッシュコマンド + 非対話実行」でおおむね共通しており、乗り換えコストはモデルの再契約より小さいためです。

よくある質問

完全無料で使えるAIコーディングCLIはありますか?

ツール本体が無料なのはCline / Aider / Crushの3つです(いずれもモデル利用料は別途、APIキー従量)。Antigravity CLIはIndividual $0のプレビュー枠(週次クォータ)があります。Codex CLIの無料アカウント枠は限定的で、実用にはChatGPT Plus以上が現実的です。

サブスクなしのAPIキー従量だけで使えるのはどれですか?

Cline / Aider / Crushに加え、Codex CLI・Claude Code・Grok BuildもAPIキー従量に対応します。Factory DroidはサブスクにBYOKを組み合わせる形です。注意が必要なのはAntigravity CLI(Gemini APIキー非対応)と、中核機能が自社バックエンド経由のCursor CLIで、この2つはAPIキーだけでの運用ができません。

MCPに対応していないツールはありますか?

今回の9ツールではAiderのみネイティブ非対応です(2026年7月時点、公式設定リファレンスにMCP項目なし)。他の8ツールはいずれもMCPサーバー接続に対応しています。

Gemini CLIはこの比較に入っていますか?

入れていません。Gemini CLIは2026年6月18日に個人向け(無料 / AI Pro / Ultra)提供を終了したためです。後継のAntigravity CLIを比較対象にしています。移行手順はGemini CLI→Antigravity CLI移行ガイドを参照してください。

この比較はいつ時点の情報ですか?

2026年7月18日時点です。料金・モデルは各公式情報、コマンド・機能は当サイトの検証済みリファレンス(記事末尾のリンク参照)に基づきます。リファレンスは各ツールのリリースに追従して随時更新し、本記事は年次で改訂する予定です。

まとめ

  • 契約済みサブスクがあるならその直系(ChatGPT→Codex CLI、Claude→Claude Code、Google AI→Antigravity CLI、X Premium+→Grok Build)から試すのが最短
  • BYOK・OSS派はCline / Crushが現在の主力。Aiderは軽量だがMCP非対応・更新鈍化を織り込んで選ぶ
  • 統制が要件ならFactory Droid、IDE一体ならCursor CLIと、差別化軸は明確に分かれている

各ツールのコマンド・スラッシュコマンド・ショートカットの全一覧は、検証済みデータでメンテナンスしている以下のリファレンスを参照してください。